2021年8月28日土曜日
8/27 東京のランドマーク
375
20210827
東京のランドマーク
「東京のランドマークはどこ?」と問えば言うまでもなく昭和に出来た“東京タワー”と平成に出来た“東京スカイツリー”の二つでしょう。正解です。
では、明治時代の東京ランドマークはどこでしょうか?
返事は「・・・」の人が多いのではないでしょうか。
375₋1 東京スカイツリー
東京スカイツリーは、2000年(平成12)に出来た現在のランドマーク ナンバー1です。
高さ:634m(ゴロ合わせ⇒武蔵=むさし)、日本一の電波塔です。
375₋2 東京タワー
東京タワー(高さ;333m)は、江戸末期には出来ていたフランスパリの「エッフェル塔“324m”より高く」の計画で、1958年(昭和33)に完成した“333m”。ナンバー2のランドランドマークとして 現役です。
375₋3 明治時代の東京ランドマークは?
本図で上野公園不忍池と浅草観音との間にある「?」がそれで、当時の人が「浅草12階」と呼んだ“凌雲閣*①(りょううんかく)”です。
*①;凌雲閣(高さ;39m)は、1890年(明治23)、浅草に建てられた遊覧施設として日本初の電動エレベーターや電灯、電話設備などを備えたモダンでハイカラな建物、展望室は10階から12階まで(11階、12階は木造)、そして12階には、望遠鏡が備え付けられ、東京市内はもちろんのこと、関八州の山々まで見渡せると、たちまち浅草の名物となった。
そのころの絵葉書をみると、浅草風景の凌雲閣が間違いなく“ランドマーク”でしょう。
375₋4 大震災で崩壊した姿
しかし、1923(大正12)年9月1日に発生した関東大震災で、凌雲閣は8階から上が崩落、展望台にいた10数人の観光客がほぼ即死するという大惨事が発生した。
大震災後、再建は不可能と判断 陸軍工兵隊によって爆破解体された。
33年間の寿命でした。
375₋5 江戸東京博物館に造られたモデル
江戸から明治になっても 建造物は大きな変化はなくほとんどが二階家まで。
浅草に突然出現して、一般人が上れる39mの建造物はなんと言っても東京の象徴です。
明治時代に、こんな立派な“東京のランドマーク”があったのです。
山ケン
2021年8月21日土曜日
8/20 手賀沼にも飛来していた 特定外来生物*⓵“カナダガン”
374
20210820
手賀沼にも飛来していた 特定外来生物*⓵“カナダガン”
*政府発表2015年(平成27)12月8日「初めて外来生物の完全防除に成功した報告」
今回は、1998年より環境に関するコンサルタントになった関係から、対象を○○会社と言う組織単独だけでは情報不足になると思い、里山の動植物・風景にも目を向けることが必須と考え、連日近くの手賀沼にカメラをぶら下げて通った頃の写真です。
374-2の2003年頃は、374₋1のCNN(2018/04/25版及び、374-3 4の日経電子版記事(2015/12/08)の存在などつゆ知らず「珍しい迷い鳥飛来!」と喜んでカメラを向けたのを記憶していました。
374-1 カナダガンが人間を襲った;2018年CNNニュース
たかが水鳥と「軽視しては危険」です。
水鳥なのに「日本では特定外来生物*⓵に指定されている鳥なのですから…
*①『特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律;制定2004年(平成16年
法律第78号)』に登録された動植物の中の“カナダガン”の事です。
374-2 手賀沼に、今まで見たことも無い“ガン(雁)”飛来
374-3 4 5(手持ちのハンドブックにより)「カナダガン」と判明
どこかで飼育されていて「篭脱け(脱走)・飼育放棄」など不明だが とにかく珍しいので、フォロー開始、連日の監視約1年で手賀沼から姿を消した。この時は特定外来生物などと知らないまま「あーあ、どこかへ行ってしまった」との記憶だった。
【カナダガンに関する環境省発表;2015年(平成27)12月8日】
特定外来生物カナダガンの国内根絶について「お知らせ」
『特定外来生物カナダガンについては、日本国内で定着が確認されていた 個体の防除が完了したのでお知らせです』
・これまで、我が国に定着した特定外来生物について根絶した事例は一件もなく、本件のカナダガンが 日本で初めての根絶事例です。
【背景】カナダガンによる我が国での生態系等への影響としては、増殖率が高く放置しておくと個体数の増加、生息域の拡大を招き近縁種であるシジュウカラガン(絶滅危惧に近い種)等との交雑といった遺伝的攪乱や農業被害(イネ科植物⇒大好物)が懸念される。
我が国では1985年(昭和60)観賞用に飼育されたカナダガンが 野外に定着し、異種間の交雑も
確認したことから 2010年(平成22)より、カナダガン調査グループを構成・主体となって、地元関係者等と協力しながら防除が進められてきた。防除手法は、成鳥の「捕獲⇒管理飼育」及び「擬卵交換(抱卵中にすきを見て本物タマゴと偽物交換)」による増殖抑制を中心に行った。これらの防除活動により、2014年(平成26)までに71羽、卵150個以上の防除を実施し、国内の根絶が完了した。
最後は、手賀沼に近い 北東5㎞の茨城県牛久沼の2羽だった。
もしかすると、この写真の3羽のどれかかも…複雑な感情だが仕方ありません。
山ケン
2021年8月15日日曜日
8/13 手賀沼畔の雑草 その1
373
20210813
手賀沼畔の雑草 その1
関東平野の沼では一番広い手賀沼、その周辺には数百種もの雑草があります。その中の「悪者雑草」の話です。
373-1 2 ワルナスビ
沼の周囲を毎日自転車で回るようになってから20ウン年、かなり目立つようになった雑草に「ワルナスビ」がある。
この植物の命名者牧野富太郎博士自身が書いている随筆の紹介です。
【牧野富太郎 随筆 植物一日一題】(筑摩書房:2008/2/10
下総の印旛郡に三里塚というところがある。私は今からおよそ 十数年ほど前に植物採集のために、知人達と一緒にそこへ行ったことがある。ここは広い牧場で外国から来たいろいろの草が生えていた。そのとき同地の畑や荒れ地にこのワルナスビが繁殖していた。
私は見逃さずこの草を珍しいと思って、その生根を採って来て、現住所 東京豊島郡大泉村(現在:東京都板橋区東大泉町)の我が圃中(はたなか)に植えた。
さあ事だ。それは見かけによらず悪草で、それからというものは、年を逐うて
その強力な地下茎が土中深く四方に蔓こり 始末におえないので、その後はこの草に愛想を尽かして根絶させようとしてこの地下茎を引き除いても 引き除いても切れて残り、それからまた盛んに芽出って来て今日でもまだ取り切れなく、隣の農家の畑へも侵入するという有様。
イヤハヤ困ったものである。それでも、奇麗な花が咲くとか見事な実がなるとかすればともかくだが、花も実もなんら観るに足らないヤクザものだから仕方ない、こんな草を負い込んだら災難だ。
この始末の悪い草、何にも利用のない害草に「悪るナスビ」とは打ってつけた佳名であると思っている。そしてその名がすこぶる奇抜だから一度聞いたら忘れっこがない。
373-3 4 アメリカ(セイヨウとも言う)オニアザミ
手賀沼周辺では、この雑草は最強の刺のある「雑草ナンバ-ワン です!!(山ケン)」
花自体を除いた全てが極厚のゴム手袋でも透してしまう程の強烈な刺で覆われ不用意に手を付けたり、踏み込まないで下さい。
手足が傷だらけになります。
山ケン
2021年8月6日金曜日
8/6 コブハクチョウとコハクチョウ
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20210806
コブハクチョウとコハクチョウ
もうかれこれ20年も付き合う手賀沼のコブハクチョウ達。彼らの生活・行動、縄張りの広さなど自分事のような昨今です。
野鳥撮影のプロ達はコブハクチョウ*①を“輸入種”と決めつけて 誰も野鳥扱いをしない。が、この鳥は1952年に皇室のある人がヨーロッパから持ち帰り皇居の堀に放したのが最初で、お濠から飛び出して野生化、全国に住みついてもう70年も経ち、今は日本中の水辺で生活している立派な野生の鳥です。
そろそろ野鳥と同列の扱いにしても良いのではと個人的に思っています。
*①:コブハクチョウは“家禽”ではなく上記の人為持ち込みが理由で 専門用語上では「その他の外
来種」に分類されるが、駆除が必要な「特定外来生物指定リスト」には入っていません。
372₋1 季節の渡り訓練で飛来のコハクチョウの幼鳥とコブ白鳥家族の交歓会
近くの田圃に毎年渡って来る“コハクチョウ”の群れの幼鳥達(写真;右上の4羽 生まれて一年未満は羽根色で分かる)が手賀沼によく遊び飛来します。そのためか野鳥カメラ屋さんは大喜びでカメラを向ける。が、手賀沼居付きのコブハクチョウには見向きもしない・・・なぜ? 同じ白鳥なのに!
*撮影:2005年2月
372₋2 「見て/みて、 僕ってすごいだろコハクチョウみたい!」「・・・」
コブハクチョウの子供達の中の普通色の幼鳥がそろそろ大人になる頃です。手賀沼に暮らす家族の20年前は普通色*①の子供が多かったが、最近は白色系*①だけが生まれる家族が増え、3年前から 普通色の幼鳥誕生はたった一家族だけになってしまった。
*①普通色:幼鳥1年生の羽色が他種の白鳥と同じ茶色で2年を過ぎる頃から段々と白が増える。
白色系幼鳥;ヨーロッパでは“ポーリッシュ⇒ポーランドで突然生まれた種”と言われ 始めから
白い。しかし手賀沼での20年間の観察では 逐次白色系が勢力を増してきて ほとんどの家族の
幼鳥が白色になって来た。近親婚ペアーが多いためだろうか・・・ *撮影:2008年9月
372₋3「ここはお前達の場所じゃない 帰れ!」
縄張り主のコブハクチョウ(成鳥♂)の領域に入ってしまい追われる初飛来のコハクチョウの幼鳥 *撮影:2005年2月
山ケン
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